地方創生に関わっている理由|CCFメンバーnote
はじめまして、株式会社想結びの西尾です。
僕は大学卒業後、フリーランスとして企業や自治体の広報・PR業務に携わってきました。そこから「教育」に力を入れている京都のまちづくり会社にご縁をいただき、まちづくりに関わることになりました。
そして2024年6月18日、共同代表の関さんと共に「株式会社想結び」を設立しました。
関さんとの出会いは、品川でのとある飲み会でした。
当時、僕が熱中していた商店街のプロジェクトの話を、その場で誰よりも熱心に聞いてくれたのが彼だったんです。
後にわかったことですが、実は僕の祖父母、そして関さんの祖父母は昔、違う商店街で商いをしていました。生まれながらにして地域に支えられ、「地域」というものが常に身近にあった。そんな似たようなバックボーンを持つ二人が意気投合し、今現在、想結びとしてまちづくりの会社をやっています。
これまで様々な場所で「まちづくりに対する考え」をお話ししてきましたが、「なぜ自分自身のキャリアを地方創生やまちづくりにベットしているのか?」という根本的な部分については、まだきちんとお伝えできていなかったように思います。
今回の記事では、僕が地方創生に関わる理由を、お話しできればと思います。
飽き性だから強い、まちづくりとの「心地よい関係」
地方創生という言葉は非常に広義です。
まちづくりは、決して「1つのことをやれば完結する」ような単純なものではありません。
例えば、「地域に人が少ないから、外から人を呼んでこよう」と単純な解決策を実行したとします。
するとどうなるか?
元々その土地に住み続けてきた人たちと、新しく入ってきた人たちの間に価値観の違いによるハレーション(摩擦)が起きたりすることが多々あります。
つまり、地域にとって最適な選択やチャレンジを生み出すためには、いかに多面的に物事を考え、いかに多面的に未来を想定して仕組みを作っていくかが問われるのです。
ここで少し、僕自身の話をさせてください。
実を言うと、僕は昔から「集中があまり続かない」タイプでした。15分もすれば飽きが来てしまうし、大学時代のアルバイトなんて、2週間以上続いたものがほぼないくらいです。
色々なことに興味が湧くから試してみるものの、「他にもやりたいことがあるし、もういいかな」と途中で投げ出し、どんどん次のことに手を出してしまう。そんな性格でした。そんな僕が、初めて仕事として手応えを感じたのが、元々広告代理店にいた方の元で修行させていただいた経験です。広告代理店の業務は、性質の異なる様々なプロジェクトを同時並行で進めていきます。この「複数の事象が常に動き続けている環境」が、僕の「飽き性」な性格とマッチしていたのだと、今になって思います。
そして、この感覚は「まちづくり」と非常に似ていました。
まちづくりは、1つのアプローチだけでは絶対に結果が出ませんし、「これが正解だ」と断言できるものでもありません。
だからこそ、1つの課題に対して多面的に、同時進行で色々な角度から思考を巡らせる必要があります。
様々な地方へ足を運び、多様な立場の人から課題を聞き出す。
さらに他の地域の事例を調べ、自分の中で仮説を立てる。
そうして集めた無数の知識や視点が、最終的に「1つのアウトプット」へと統合されていく。
この感覚が、僕にはすごくあっています。
自分の「飽き性で、あちこちに興味が散らばってしまう」という本来なら弱点になりうる特性が、多面的な視点が求められるまちづくりにおいては直に活きてくる。
ある種、自分の居場所を見つけたような感覚だったのかもしれません。
地域の未来を扱うという「責任」と「面白さ」
ただ、地方創生や地域の計画づくりに携わるうえで、一般的なビジネスとは少し違う、強く意識しなければならないポイントがあります。
それは、僕たちが扱っているのは、単なるクライアントの利益だけでなく、「地域の未来」そのものであるということです。
僕たちが立てた仮説や実行したアクションが、その地域にどのような影響をもたらすのか。それは良い意味でも、悪い意味でも、そこに住む人たちの生活や未来に少なからず直結します。
現段階でどこまで仮説を深め、どこまでの未来を想定して動くべきなのか。
意思決定をする前の段階で、いかに圧倒的な情報量を持ち、多角的な視点で検証できているか。これがまちづくりにおいて最も重要なことであり、最大の難しさでもあります。
地域は、世界に届く「ブルーオーシャン」だ
現在、僕たちは「Civic Compass Forum」というフォーラムの開催を予定しています。
なぜ、若者や学生は首都圏にばかり集まってしまうのか。
なぜ、地方から都市へと流出してしまうのか。
CCFは、この長年の課題に対して一石を投じるための機会です。
全国の地域を回っていて強く感じるのは、「地域には、世界に届くレベルの魅力的なコンテンツが山のように眠っている」ということです。
しかし、それを活かせるプレイヤーが圧倒的に少ない。
僕から言わせれば、地方は完全に「ブルーオーシャン」です。
これから自分のキャリアを切り開いていく学生や若者の皆さんに、ぜひ知ってほしい。
自分が本当にやりたいことを実現するために、「何をしたいか?」はもちろん大事ですが「どこでしたいか」も重要な要素であるということです。
地域という選択肢を知ることで、皆さんが自分にとって最適な場所で、最適なキャリアを歩んでくれることが、僕にとって何より嬉しいです。
「興味」から「行動」へ。CCF 2026の挑戦
昨年のCCFを通して、地域に興味を持ってくれる学生はかなり増えました。
しかし、同時に一つの大きな問いが生まれました。
「あの場から、実際に『行動変容』を起こした学生は果たして何人いたのだろうか?」
ただ興味を持つだけで終わってほしくない。
実際にその地域へ足を運んでみる。地域の人に直接話を聞いてみる。
小さくてもいいから何か事業やプロジェクトを立ち上げてみる。
どんなアクションでも構いません。
自分自身で起こしたその「行動」の積み重ねが、必ず皆さんのキャリアを大きく広げてくれます。
「絶対にまちづくりをやってくれ」「絶対に地方に移住してくれ」ではなく自分のキャリアの選択肢を広げるために、まずは地域を知ってほしい。
そして、自分の未来をより良くするために、地域と関わってみてほしい。
そんな思いを胸に、今年も『Civic Compass Forum 2026』を開催します。
皆さんと一緒に、新しい地域の未来、そして皆さん自身の新しいキャリアを探求できることを楽しみにしています。
株式会社想結び
代表取締役COO
西尾 創平